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Fate/stay night

体験版ダウンロードページ  TYPE-MOON
Fate/Stay night 初回版
Fate/Stay night
初回版
お薦め度 システム シナリオ 音楽
S A+ S B B+
キャラ ボイス 演出 H度
A+ × A- C+
[WIN(CD-ROM)][04/01/30]
[シナリオ:奈須きのこ][原画:武内崇]
「問おう。貴方が私のマスターか――」

 伝奇活劇ヴィジュアルノベル。その名に恥じず、次から次へと畳み込まれるように場面が展開され、続きを読まずにはおられない名作。ただし、独特の言い回しや世界観設定、用語が肌に合わなかったり、神話や宗教に造詣が深い人にとっては納得いかない場面もアリ。

 とりあえず体験版をプレイしてみて、ドキドキワクワクした人なら買い。

 システムは回想シーンがないことを除けば、ほぼ完璧です。Hシーンと各キャラENDの回想をセーブだけで見るのは、面倒臭かったですね。スキップは前作同様に楽ですが、場面ごとにあらすじ表記してあれば、なお良かったかなと思われました。

 シナリオは「月姫」より読み進め易くなりました。偏にバトルを全面に押し出したためでしょう。そして、それは演出とともに成功しています。緻密な設定と伏線、構成はさすが。幾らか疑問点が残りますが、それを補い余って面白いです。

 音楽は「月姫」同様、無音状態の長い箇所があったのが気になりました。加えて、「月姫」ほどは印象に残る曲がなかったのは残念。邪魔をしないのはもちろんですが、もう少し主張してもよろしいかと。戦闘などの効果音はGOODです。

 絵はパターンが多いのは評価できるものの、立ち絵(藤ねえの横顔など)に違和感を覚えるものがありました。イベント絵・バトルシーンは文句なく、中にはシナリオとの相乗効果で涙が出そうになるものも……。塗りが以前と段違いですね。

 キャラは脇役までも光っています。その魅力は文章では全て表現されてはいませんが、設定によるポテンシャルは計り知れないです。多くの創作がなされるのも納得。ファンディスクで補完するのを想定の範囲内としているのかも(笑)。

 H度に関して、魔力補給という名目でのみ行為が行われるので、純粋なラブラブHというものはありませんが、シチュエーションと語りは良かったです。あと、シーンで流れる音楽も桃色な神秘性で◎。

 平均プレイ時間が約60時間とのことで、時間的余裕があるならば是非プレイして欲しい作品。併せて「月姫」「空の境界」を知っていると、世界観の広がりを感じられますので、機会があればそちらもどうぞ。

[初回版同梱特典]
・Fate/side material

[燃え/萌えコンビ]
・アーチャー&凛(このコンビ、絵になりすぎ……)
(関連)[Fate/Stay night DVD版] [Fate/hollow ataraxia 通常版(DVD-ROM)] [Fate/stay night 1 (初回限定版)] [Fate/stay night ORIGINAL SOUNDTRACK] [Fate/stay nightイメージアルバム「Wish」]

(↓↓↓ネタバレあれこれ↓↓↓)

 「月姫」をクリアしたときからプレイしたかったのですが、機会がなかった(天邪鬼なのでもてはやされていると敬遠しがち。月姫も実はそうだった)ので先延ばしにしてきたFate。ふと思い立ち、プレイ時間約45時間、睡眠時間を削ってようやくクリアしました。中断するタイミングが難しかったですね、面白かったから(笑)。

 物語的には色んな面白みを含んでいて、それぞれに感想を書くのは無理ッス。なんで、興味深かったことをピックアップして感想をば。

 ただし、長い作品なので完璧に理解したとは言えないッス。勘違いしてるかも。あくまで自己流の解釈だということをここに明記しておきます。

<愛自と愛他、その狭間で>

 ルート展開は決まっていて、セイバールート→凛ルート→桜ルートと展開します。各キャラルートでは各キャラ描写/ENDとは別に世界観提示として、セイバールート・凛ルートではマスター・サーバントの(表の)関係性/士郎の信念の始まりと行く末を、桜ルートでは聖杯の真の狙い/士郎の信念の変化を描いています。

 ここで問題。あなたなら、どうする。

@多数を犠牲にしても、自分の愛する人を守る
A愛する人を犠牲にしても、多数を守る
B全ての人を守る

 Bはあくまで理想であり、守るにも限界があります。たとえば、崖っぷちでぶら下がる今にも落ちそうな3人の女の子がいたとして、伸ばせる手は右手と左手の2本。実際に助けられるのは2人。セイバー・凛・桜だとして、誰を助けるのか(そして誰が犠牲になるのか)。

 結局、誰かを助けるなどということは身勝手なことなのでしょう。士郎が正義の味方であることを欲するということと、言峰が(災厄を生み出すことが確実であろう)アンリマユが産まれるまで見守ることを欲することも、ただの等しい欲望。

 本来、死ぬはずだった士郎は死を受け入れた時点で全てを失くしていた。あの時、士郎を見つけた切嗣は救われたように笑った。切嗣のように笑いたい。空っぽになっていた心に、唯一欲望が生まれた。やがて士郎は「正義の味方」であることを目指し始める。一方の言峰は自らの欲望、他者の不幸に幸福を感じるという自分の異常性に疑問を抱いていた。そして、その疑問の答えを未だ見つけられずにいた。

 さらに言うなら、言峰が愛自(他人を犠牲にしても自分を満たす)なら、士郎は愛他(自分を犠牲にしても他人を満たす)であった。相容れない両者でありながら、両極端という意味では似た者同士。しかし、桜ルートでは士郎は迷いながらも愛自へと近付こうとする。一方、言峰は愛自のみを貫き、犠牲にしてきた人々への罪を背負っている。ゆえに、今さら愛自であることを放棄することができなかったし、過去には愛他であろうと(奥さんで)試したものの叶わなかった。

 変わることが出来なかった言峰、変わることが出来た士郎。

 自分では答えの出せない言峰は「全てを滅ぼし、愛自を貫いたアンリマユが、他者のいない世界で何を思うか」を知るため、士郎に立ちふさがることになる。

 激闘の末、言峰が倒れ、士郎が残った理由。「力があるから勝った」「勝ったから正義」「善だから悪を打ち破った」というわけでは全くない(そのミスリードを防ぐために、士郎の拳では言峰は倒れなかったのだろう)。「他者(アンリマユ)に答えを委ねようとした」言峰と「自らで道を拓こうとした」士郎の立ち位置の差が、その結果に繋がったに過ぎない。

 セイバーの寝顔が安らかなのも、アーチャーの笑顔が素敵なのも、否定していた自分を受け入れたから。そして、桜も自分を受け入れる心構えができた。もちろん、凛は幼少の頃からとっくに自分を受け入れていた。

 唯一、自分を受け入れられず、アンリマユに委ねてしまった言峰だけが取り残されたのは必然。切嗣が「ああ、安心した」と言って自分を士郎に委ねてしまい、一気に呪いに侵食されて逝ってしまったのも、この伏線だったのでしょう。

<ルート別感想と桜について>

 えっと、ルート別の感想としては、凛ルートが一番バランス・格好が良かったかな〜。セイバールートはシンプルさと綺麗さが良かったッス。逆に桜ルートは長くてかなりドロドロでしたけど、作品テーマ総括という面ではよく出来ていました。というのも、セイバールートのまま進めば主人公・士郎はアーチャーとなり、凛ルート(Trueの場合)のまま進めばアーチャーでなくなったのは五分(Normalの場合、士郎はあくまでアーチャーの後姿を追おうとする)。それほどまでに、士郎は呪い(愛他を貫くこと)に囚われていたわけで。それを覆すほどの展開を見せた桜ルートは紛れもなく、一級品。

 ただ、桜によって士郎が変わった、というわけではなく、状況によって変わったという点が惜しいですね。凛やセイバーが桜と同じ状況であっても、士郎はやはり変わったでしょうから(そんな状況、有り得ませんが。桜はあの状況を含めて、桜ですから。そういう意味では桜によって変わったと言えるのか……)。

 結局、桜が凛やセイバーほど支持されないのは、凛やセイバーほど感情移入させられる場面がなかったからでしょう。キャスターにセイバーが囚われ調教される場面(聖女陵辱)しかり、桜が臓硯に調教される場面はあくまで桜の独白に留められ、甘いものでした。

 どうせなら「虫部屋の桜を生々しく描写、気絶から目覚めた桜がその足でフラフラと士郎宅に赴いて、朝ごはんを作り、ニッコリと士郎に笑いかけるまでの一連の場面」や、いっそ「士郎が虫部屋の桜を目撃する場面」などがあれば、桜への感情移入度は高まったのではないかと(同人ではなく商業ベース、女性のプレイヤーの存在、大人の事情などがありますので加減は難しいですが)。その辺り、プレイヤーに想像力が求められます。

 桜ってば普段、平気な顔し過ぎ。忍耐強いにも程がある。

 とはいえ、想像力を働かさないと「桜よ、世の中は辛いことで山積みなんよ」と説教したくならざるを得ません。虫部屋での1日目とは、苦境であればあるほど泣くはずもない凛が、泣き、許しを請い、助けを求めるほど壮絶なもの。にも関わらず、桜が飼い慣らされ、依存するしかなくなるまでの状況が、正直余りピンときませんでした。あと、「姉さん、処女だったんですね」っていう台詞が素敵でした。(←それはどうでも良い)

 閑話休題。

 桜Trueエンドでは自分を受け入れた桜は何とか歩き出しています。逆に、桜Normalエンドでは士郎との約束(「一緒に櫻を観よう」)に囚われ、歳をとっても立ち止まっています。そう考えると、NormalというよりはBadっぽい気がしますね。

 というわけで、自分のお気に入りルートは……もちろん、「アーチャーの笑顔が最高!!」な凛ルート。いやっほう!!(だから桜は救われない)

<お気に入りのキャラとその他のキャラ>

 まず、ヒロイン。ルート的には「凛ルート>セイバールート=桜ルート」だけど、ヒロイン好感度は「凛>セイバー>桜」ですね(ああ……)。

 凛はなんつーか、士郎と同格の存在というか、もう一人の主人公的存在といっても過言ではないかと。我が強い、けど情に脆い、でも行動派。肝心なところで大ポカ、ちょっとした作業のときのメガネ、などなど可愛い点多し。

 次はサーヴァント。やっぱアーチャーですな、漢ですけど。皮肉っぷりは登場時点から。士郎の成れの果てというのは正直驚きましたけどね。理想に到達、酸いを味わい尽くした、その眉を寄せた表情に苦悩と歴史を感じます。

 そして「凛&アーチャー」というコンビ。最高に格好よいッ。ベストコンビとしか言いようがないのです。赤と黒のコントラストが眩しすぎ。

 んで、サブキャラはタイガーこと、藤ねえと言峰がお気に入り。

 藤ねえは各ルートとも、後半からはほとんど出番がありませんでした。タイガー道場以外でも活躍して欲しかったッスね。あのマイペースさ。拗ねっぷり。士郎のように、ご飯を作ってあげたい。藤ねえの好きなメニューで食卓を埋めてあげるからさ〜。

 言峰は麻婆豆腐がインパクトすごすぎでした。「人の不幸が自分の幸福」という屈折した心を持ちながらも、大真面目にそれについて悩んだりしているところが可愛いですわ。「悪党ではないけど悪人」「非道ではないけど外道」と書かれていますが、本当にその通り。士郎がみんなのヒーローならば、言峰は孤高のヒール(でも、結構ファン多いと思うよ)。物語の構成上、ボロボロにされているのに最後のボスとして狩り出され、ご苦労様でした。

 あとは各キャラ雑感。

 イリヤとかロリでええんですが、精神的に一部大人なので、琴線には触れませんでした。加えて、タイガー道場のブルマとかね、あからさまに狙われるとおにーちゃんね、かえって萎えちゃうんだよ。身も心も青くないと美味しくないの。ごめんね。でも、イリヤだけの性人形としてなら、ちょっと考えても良いかな(←0.05秒後にバーサーカーにより撲殺)。

 バーサーカーはセイバールートではかなり怖かったですね。圧倒的なパワー。とはいえ、凛ルート・桜ルートでは、イリヤとの絆を垣間見せられましたし。ただ、あくまで垣間見せられただけなので、イリヤルートで掘り下げた上で、その絆を見せて欲しかったです。P・S・2!! P・S・2!! で、補完DA。

 セイバーは「――――だめでござる。今日は断食でござる。」の選択肢がむっちゃ面白かったです。腹ペコサーヴァント。可愛いんですが、王様然とした魅力が余り伝わってこなかったのが残念。セイバールート・ラストは本当に美しい……。ふと、ちょっと翡翠っぽいとおもた。

 キャスターは横顔だけで美人すぎ。凛ルートでの聖杯戦争における攻め方は天晴れでした。できれば聖女陵辱で、セイバーをもっといたぶって欲しかったなぁ。でも、そこまで非道になりきれないのがキャスターなんでしょう。がんがれ、キャス子。

 ランサーはあくまで脇役を通したという感じですね。もっと、活躍する場面があっても良かったのではないかと。宝具もかなり使い勝手が良いのに、言峰の指令のせいで割を食ってしまった可愛そうなサーヴァント。

 ライダーは……桜ルートで大活躍の彼女ですが、隠し玉が多くて最後にはメガネっ子で、良いトコ持っていきました。その後、月姫キャラと出会うストーリーを夢想してしまうのは自分だけ? まだまだ魅力が描き切られていないキャラ。

 アサシンの小次郎は格好よかったです。出番が少ないですが、あれくらいだからこそ映えるんでしょう。武器さえ磐石なら、実は最強のサーヴァント!?

 真アサシン、んー、特に。戦い方はなかなかだと思います。

 ギル様。桜ルートでの死にっぷりが余りに可哀想というか。油断大敵ですね。ゴールドアーマーモードより、普通の少年ちっくの方が可愛いッス。「我」と書いて「オレ」と読め。

<終わりに>

 他のサブキャラとか感想書いていっても良いのですが、キリがなくなるのでこの辺で。結局、これだけ書きたくなるのも、この作品が素晴らしいからですわ。設定が緻密で、構成ものめり込むように計算されている。伏線も張り巡らしてあって、気付けば納得と感嘆。

 時間が許すなら、ぜひ再プレイしてみたい作品です。



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