「どんなときも決して消えることのない、無窮のきらめき」
舞台は近未来。宇宙開拓の破綻に端を発した世界大戦により、ほとんどの人間が死に絶え、厚い雲で覆われた地表では、止むことの無い雨が降り続いていた。身を隠すために立ち寄った一つのビル。その中にはプラネタリウム──昔、満天の星々を眺め人々が心を癒やした空間があった。そこで主人公を一人の少女が迎えてくれたのだが……。
絵はトリスティアなどで有名なこつえー氏。イベント絵などのバリエーションこそ少ないですが、柔らかい表情や色使いが素敵です。
シナリオ展開は取り立てて目新しいものではありませんが、しっかりと描かれているので安心して進められます。また、選択肢がなく、3,4時間もあれば全てを読み終えることができます。
雨と星、娯楽と殺戮、心を失くしてしまったような主人公と、あたかも心があるようなゆめみ。それらを対比しながら読み進めると、一層感動は深まるでしょう。
たとえば一人きりの休日など、映画に行く代わりにゆったりとプレイするのがオススメ。余計な描写を省いた切ない余韻が残る良作です。
[初回生産特典]
・涼元悠一書き下ろし豪華ノベル(新書版)
[萌えキャラ]
・ほしのゆめみ(誠実な天然っぷり) |